2026年4月26日日曜日

4/18(土)14章51~52節 【仮説】青年マルコの物語

 ――逃げた夜、つまずいた旅、それでも主に導かれた人生――


あの夜、エルサレムの町はどこか落ち着かない空気に包まれていました。  

過越しの食事のために集まったイエスさまと弟子たち。  

その部屋を用意したのが、若いマルコの家だったのかもしれません。


食卓の雰囲気は、いつもとは違っていました。  

イエスさまの言葉は静かでありながら重く、  

弟子たちの顔には、不安の影が見え隠れしていたことでしょう。


若いマルコは、その空気を敏感に感じ取っていたのかもしれません。


🌿あの夜、逃げてしまった青年  


食事が終わり、イエスさまと弟子たちがオリーブ山へ向かったとき、  

マルコは胸騒ぎを抑えられず、  

寝間着代わりの亜麻布をひと巻きして、そっと後を追いました。


やがて、松明の光と怒号が闇を切り裂きました。  

イエスさまが捕らえられたのです。


弟子たちは恐れ、散り散りに逃げていきました。  

マルコもまた、恐怖に飲み込まれました。


兵士に腕をつかまれた瞬間、  

彼は身につけていた布を振り捨て、  

裸のまま逃げ出しました。


若い心に深く刻まれた、  

恥ずかしさと恐れの夜でした。


🌿それでも、主を忘れられなかった  


逃げた自分。  

何もできなかった自分。  

その痛みは、長くマルコの胸に残ったことでしょう。


それでも彼は、  

イエスさまのことを忘れることができませんでした。


やがて、初代教会の働きの中で、  

マルコはバルナバやパウロと出会い、  

宣教の旅に同行することになります。


🌿宣教の旅での“つまずき”  


ところが、旅の途中でマルコは耐えられなくなり、  

エルサレムへ帰ってしまいました。


理由は聖書に書かれていません。


- 旅の厳しさに疲れたのか  

- 異邦人への働きに不安を覚えたのか  

- 若さゆえの恐れが再び顔を出したのか  


いずれにせよ、  

マルコは途中で投げ出してしまったのです。


この出来事は、パウロとの大きな対立を生みました。  

「マルコを連れて行くべきではない」とパウロは言い、  

バルナバとパウロは別々の道を歩むことになりました。


あの夜に逃げた青年は、  

宣教の旅でもまた“つまずいてしまった”のです。


🌿それでも、主はマルコを見捨てなかった  


ここからが、マルコの人生の美しいところです。

失敗し、つまずき、  

人からも厳しく評価されたマルコ。


それでも彼は、  

教会の働きから離れませんでした。


やがて、ペテロのそばで働くようになり、  

その証言をまとめて福音書を書く人へと成長していきます。


晩年のパウロは、  

「マルコは私の務めに役立つ人です」と語るほどに、  

彼を信頼するようになりました。

(2テモテ4章11節 )


逃げた青年が、  

つまずいた青年が、  

最後には“役に立つ者”へと変えられていったのです。


🌿メッセージ  


マルコの物語は、  

「弱さがあっても、主は私たちを見捨てない」

ということを静かに教えてくれます。


- 若いころに逃げてしまった  

- 大切な場面でつまずいてしまった  

- 人から厳しく言われた  


そんな経験は、誰の人生にもあります。


けれど、  

失敗は終わりではありません


主は、弱さを知る者を、  

もう一度呼び出し、立ち上がらせ、  

新しい働きへと導いてくださいます。


マルコの人生は、  

そのことを優しく語りかけてくれる物語です。

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